サヨナラ 月の庭

ご挨拶

いつもと同じ様で全く違う、はじめての春を迎えています。
皆様にはいかがお過ごしでしょうか?

東日本を襲いました大震災、それに伴う様々な悲劇に心沈む日も多いかと
お察し致します。
殊に東京電力原子力発電所(核発電所)が起こした事故(人災)に
至っては人類を絶望の渕に立たせる程の大事に至っております。

『こんな時だからこそ!おいしいごはんが大切!』 
 という気持ちでいっぱいです。

そして、決意しました。

 
 6月19日をもちまして月の庭を閉店致します。


もう随分前から気付いてはいたのだけれど、周りを見渡せば種が芽吹き、
あちらこちらで美しい人の輪を咲かせています。

月の庭の役割は終わったのだと思います。

店主 岡田 マサルが逝って二年半、お客様と気合いとやさしいスタッフに
支えられてここまで走ってきましたが、このままではいられません。

私は私の道を歩かなければいけないのです。

『こんな時だからこそ!おいしいごはんが大切!』 
をもっと伝えたい。

今後も料理教室『桂樹』と講演会を中心にますます精力的に活動を続けて
まいります。

そして、今後確実に下がる自給率を考えると私も何かしら生産したいと
思っています。

自分で食べるものの一部でもいいから…。

簡単な事ではないと思いますが、やり始めなければ何も始まりません。

マサルさんと私が結婚を決意したきっかけはチェルノブイリ原発事故でした。
当時、反原発運動に関わっていた私たちにとって、とんでもない衝撃でした。

『こんな事が日本で起こったら、一緒に居られないかもしれない。
 それは明日かもしれない… 』

なんて、刹那的になっていました。

今、マサルさんが居ない状況でその時を迎えています。
彼だったら、今何を語り、何を起こしていたのでしょう?
そんな事を思う毎日です。

皆様にお会い出来ました事、共に出来ました貴重な時間… 
ありがとうございました。

14年と半年、どこを思い返してもただただ愛おしい日々です。

閉店まであと少し、お時間をお作りいただき月の庭にお越しいただけますれ
ば 嬉しゅうございます。
これまでの感謝を込めて美味しいごはんでお迎え致します。

岡田屋本店は従来通り営業を続けます。今後とも宜しくお願い致します。



 6月19日は昼間、庭で『ミニ風の市』を開きたいと思っています。
 夜は『ナカムラサトコとペペロンサーカススペシャルバージョン』の
 ライブで締めくくります。

 6月25,26日には『月の庭総決算バザー』を開催し、東日本大震災
 被災地へ 炊き出し隊を派遣する為の資金集めにしたいと思っています。
 (詳細は後日お知らせ致します。)


                     
          2011年5月 吉日                                         月の庭 岡田 桂織